個性的で魅力的な雰囲気はあるものの、なかなか手を出しにくいのがアンティーク時計。

修理やメンテナンスが大変そう…値段が高そう…すぐに壊れそう…アンティーク時計に対してこのようなネガティブイメージを抱いている方も多いでしょう。しかし、毎日ゼンマイを自分の手で巻いてカチコチと刻む時計の音を聞くことで、手間がかかる腕時計がなぜか愛おしくなり、気が付けば長く時を共にするパートナーになっているのがアンティーク時計の魅力です。

この記事では、定期的なメンテナンスやケアを欠かさなければ何世代にも渡って使い続けることができるというロマンがあるアンティーク時計の楽しみ方を紹介していきます。

アンティーク時計の購入を検討している方、興味がある方、楽しみ方を知りたいという方は、ぜひこの記事を最後までご覧ください。

アンティーク時計の楽しみ方をまとめて紹介

古いけど新しい、手間がかかるけど愛おしい。高級時計の品格をそのままに今なお時間を刻み続けるアンティーク時計は、見るものを魅了する魅力に溢れた時計です。

大人の男性や女性を中心に今でも高い人気を誇っているアンティーク時計ですが、どのような楽しみ方があるかご存知でしょうか？ここからは、主な楽しみ方をまとめて紹介していきます。

唯一無二の個性

アンティーク時計の魅力は、唯一無二の個性です。

人気ブランドの最新モデルは注目している方が多くいるため、どんな高級腕時計であっても人と被ることは珍しくありません。自分の個性を表現するファッションアイテムとして腕時計をつけている方は多くいると思いますが、そういった意味ではアンティーク時計は特別な存在です。

アンティーク時計の定義はさまざまありますが、現在は1950年代から60年代に作られた機械式の腕時計をカテゴライズするのが一般的です。アンティーク時計は作りがシンプルであるがゆえ、定期的なメンテナンスを欠かさなければいつまでも使い続けることが可能です。

アンティーク時計が作られていた当時の腕時計は、時計技師がひとつひとつの部品を自分の手だけで組み上げて作っていますので、同じモデルのものでも若干趣が異なります。さらに、流通量が限られているという側面から考えると、アンティーク時計は唯一無二であるといえます。

他の人とは被らない「一点モノ」というのは、時計が好きな方、または集めている方にとっては高いステータスになります。人とは違う唯一無二の腕時計をつけているという楽しみ方ができるのもアンティーク時計の魅力のひとつです。

憧れの高級ブランドを購入できる

アンティーク時計の楽しみ方のひとつに、いつかはつけてみたいと憧れていた高級ブランドの腕時計を安く購入できるという点も挙げられます。

アンティーク時計＝高いというイメージが定着しているかと思いますが、実はそんなことはありません。もちろん複雑な機構や希少価値により高級車を購入できるくらいの高いアンティーク時計も存在していますが、ほとんどの時計は現行モデルよりも安い価格で取引されています。

世界三大時計ブランドにも数えられているパテックフィリップの現行モデルを購入するためには、最低でも100万円は必要です。しかし、パテックフィリップのアンティーク時計なら60万円くらいから購入できます。

現行モデルでは手が出ないけどアンティーク品なら安いから買える。憧れの高級ブランド腕時計をリーズナブルな値段で購入できるというのも、アンティーク時計の楽しみ方のひとつです。

気軽に始められる趣味

大人の嗜みというイメージが強いアンティーク時計には、気軽に始められる趣味という側面もあります。冒頭でも説明した通り、アンティーク時計を長く使い続けるためには修理やメンテナンスなどの手間がかかります。

• 定期的なメンテナンスが必要
• ゼンマイを回さなければいけない
• 保管場所に気を付けなければいけない
• 衝撃を与えてはいけない
• 使う前に必ず時刻を合わせなければいけない

確かに、アンティーク時計は手間がかかります。今は電子回路で時刻が狂わない時計もたくさん発売されていますので、それと比較すればゼンマイを回す手間、時刻を合わせる手間、保管場所に気を付けなければいけない手間などは、面倒に感じてしまうかもしれません。

しかし、それがアンティーク時計の魅力ともいえます。手間がかかるかるからこそ、大切に取り扱えば半永久的に使い続けることができるのが大きな特長です。電子回路で動く時計はどれだけ大切に使っていても、いつかは故障して使えなくなります。

アンティーク時計は気軽に始められる大人の趣味としておすすめです。コレクションするも良し、普段使いするも良しです。まずは気になったアンティーク時計を購入して修理やメンテナンスなどを行ってみてください。気が付けば、手間がかかるその時計が愛おしくなり、大切なパートナーになっているはずです。

アンティーク時計を末永く楽しむために注意すべきこと

複雑な部品が重なり合うことで動き続ける機械式のアンティーク時計は、半永久的に使うことができるものです。しかしそのためには、保管場所と定期的なメンテナンスが不可欠です。

ここからは、アンティーク時計を末永く楽しむための注意点を解説していきます。

定期的なメンテナンス

アンティーク時計を長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。

具体的には日々のケアとオーバーホールです。オーバーホールとは、プロの業者が時計を部品単位まですべて分解し、ひとつひとつ洗浄と点検を行うもの。日々のケアはとても簡単で、定期的に使うようにすることや綺麗に維持することを指します。

時計を大切に使おうという想いが強くありすぎるがゆえ、飾っているだけでまったく腕につけないという方もいますがこれは間違いです。アンティーク時計は定期的に腕につけて、動かしてあげてください。使用頻度が極端に少ない時計であっても1カ月に1回は触り、綺麗に拭き取ったりゼンマイを回すなどの触れ合う時間を作るようにしましょう。

通常の時計は5年に1回オーバーホールに出すのが良いとされていますが、アンティーク時計の場合は3年に1回を目途に出すようにしてください。オーバーホールに出せば内部の劣化や損傷にも早く気が付けるため、より長くアンティーク時計を使い続けることができるようになります。

適切な保管場所へ置く

自宅にいる時はアンティーク時計は外しているため、適切な場所へ保管して経年による劣化を少しでも防ぐ取り組みが重要です。

• 直射日光を避ける
• 磁気の影響を受けない場所に置く
• 湿気がある場所に置かない
• 高い場所には置かない

アンティーク時計の保管場所としては、安定している暗所が最適です。そのため、多くの方は専用の収納ケースを購入します。空気中に飛散しているホコリなども時計内部へ侵入すると故障の原因になりかねませんので、専用の収納ケースがなくても必ずどこかにしまってください。

直射日光は焼け防止、磁気から離れた場所へ置くのは磁気帯び防止、高い場所へ置かないようにするのは衝撃防止です。また、アンティーク時計は防水性が失われているため水にも弱いです。

湿気が多い場所に保管していると内部へ水が浸入して金属が錆びる原因になりますので、保管している部屋の湿度なども気を付けるようにすると良いでしょう。

まとめ

アンティーク時計の楽しみ方と末永く楽しむための注意点を紹介してきましたが、参考になりましたか？

唯一無二の個性、価格、趣味として始められるという楽しみ方を紹介してきましたが、もちろんアンティーク時計の魅力や楽しみ方は人それぞれであり、これだけではありません。コレクションする人もいれば普段から使っている人もいます。いつか子どもへ受け継がせるため、または代々受け継がれているアンティーク時計を今つけているという方も多いでしょう。

長い歴史と時代を共に歩んできたアンティーク時計は、ただの腕時計ではありません。パートナーとして長く使い続けるためにも、上記で説明した定期的なメンテナンスと保管場所には細心の注意を図りましょう。

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