アンティーク時計は防水加工できる?天敵の水から守る3つの方法
アンティーク時計
真夏の暑い時期も腕時計をつけていますか?
男性のファッションアイテムとして欠かせない腕時計。そのため、酷暑が厳しい夏でも冬でも気にせずお気に入りの腕時計をつけているという方は少なくないでしょう。しかし、高温多湿の日本の夏は外を歩くだけで大量の汗が出ます。汗は時計内部に侵入する可能性があり、適切な防水加工を施していない時計の場合、それが原因で故障する可能性もあります。
また、日々の生活のなかで誤って水没させたり濡らしてしまうこともないとは言い切れません。とくにアンティーク時計は作られてから長い年月が経過しているものなので、万が一の事態に備えて適切な処置を施しておくことは末永く使い続けるために必要な対策です。
この記事では、アンティーク時計を防水加工する重要性と天敵である水から守る方法について詳しく紹介していきます。大切なアンティーク時計を長く使い続けたいと考えている方、夏でもつけたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
アンティーク時計は水が天敵
防水加工の重要性を知るためには、まずアンティーク時計にとって水が天敵であるということを知らなければいけません。ここからは、時計内部へ水が浸入することで発生する可能性があるトラブルについて紹介していきます。
サビて動かなくなる
アンティーク時計だけではなく現行モデルの腕時計にとっても『水』は天敵です。
その理由は、今も昔も内部で使われているパーツが金属だからです。腕時計は、内蔵されている緻密なパーツが動いて時を刻んでいます。金属は水に触れて放置されればサビていきますので、それが原因で従来の動きができなくなり、時を刻めなくなるというわけです。
アンティーク時計は製造から長い年月が経過しているため、内部で使われているパーツがすでに流通していない場合もあります。そのため、水が原因でサビて動かなくなっても、新しいパーツに交換して終了という単純な手順では解決できません。
水の侵入に気付かず放置していてサビてしまったパーツは交換するしかありません。生活水だけではなく、夏場に腕時計をつけている方は汗の侵入も気を付けなければいけません。
水が直接かからなくても注意が必要
汗や生活水に気を付けながら水が直接かからないように注意していても、水が原因でアンティーク時計が故障するケースがあります。
その理由は湿気です。アンティーク時計の保管場所に多湿な場所が適していないといわれるのはこれが理由なので、湿気が多い場所には極力寄り付かないようにしましょう。
他にも、外と時計内部の気温差が急激に変化するとガラスの内側に結露がついてしまうことがあり、その水が時計内部へ侵入して故障の原因になる場合もあります。
外との気温差でガラス内部に結露が出てしまう原因として考えられるのは、パッキンが緩んでいるかガラスについている傷です。フタを開けて分解洗浄するが、ドライヤーで乾かすなどの対処法で結露は解消できますので、まずは原因を探ってみましょう。
アンティーク時計を自分自身で防水加工することはできない
作られてから長い年月が経過しているアンティーク時計は、水に対して現行モデルよりも弱いです。そのため、防水加工を自分で施したいと考えている方も多いかもしれませんが、自分自身の力で腕時計に防水加工をすることはできません。
仮に風防と裏ブタの防水加工ができたとしてもリューズが難しく、大掛かりな改造が必要になりますので現実的ではありません。
考えなければいけないのはアンティーク時計を防水加工するのではなく、水という脅威から守る方法を考えるということです。
防水性能が備えられている防水腕時計は現在も多くのモデルが発売されていますが、日常生活で使用される腕時計とはガラス、内部構造などが大きく異なります。そもそもダイバーズウォッチなどで防水加工が施されている腕時計は気圧に耐えられるように作られているため、ガラスの強度が違うのです。
アンティーク時計を水から守るために防水加工をしようと考えるのではなく、水という脅威から守るように使う方法を考えるという方向へシフトチェンジしましょう。
アンティーク時計を水から守る方法
水没や生活水から守るのは自己責任で気を付けるしかありませんが、汗や湿気などはきちんとした対策を講じる必要があります。
ここからは、大切なアンティーク時計を水から守る方法を紹介していきます。
ベルトの素材を考える
湿気や生活水については気にする方が多いものの、自分の汗に関しては注意を払っていない方が多いです。アンティーク時計を夏でも着用するという方は、ベルトの素材を考えて夏場でも快適に使えるように工夫してみましょう。
夏場に使う腕時計のベルト素材でおすすめしたいのは以下の2点です。
- 金属
- ラバー
金属ベルトは水分が付着しても保護被膜を作るため錆びにくく、汗をはじきやすいという特性があるため安心です。また、さまざまなタイプの腕時計にも合うので、普段は革のベルトを使っているという方も夏場だけは金属製に変えてみましょう。
他には、ラバー素材のベルトもおすすめです。金属や革よりも安価で購入できるため、汚れが目立ってきたらすぐに変えることができるという利点があります。また、汗が気になったら気軽に水で洗い流せるため、清潔感を持続することができるでしょう。
夏場のベルト素材で最も適していないのが、革です。革は風通しが悪く熱がこもりやすいので蒸れやすく、ベルト素材そのものの皮脂の劣化を早める原因にもなります。
腕から滴り落ちる汗を時計内部へ侵入させないためには、蒸れる原因になるベルトの素材に気を付けながら季節で付け替えましょう。
こまめに汗を拭く
非常に単純でありながら高い効果を発揮するのが、こまめに汗を拭くことです。
夏場は汗が出るということを前提に、アンティーク時計をつける前に制汗剤などを手首に吹き付けておくなどの事前対応も欠かさないことで、さらに汗の侵入を防ぐことができます。
腕時計をつけている時の不快感を解消するため、手首が蒸れたらすぐに時計を外してこまめに拭く。これだけで大幅に時計内部への汗の侵入を防ぐことができます。
上記で説明した風通しが比較的いいベルトの素材でも蒸れはしますので、腕時計をつけている限りは完全に汗をかかないようにすることは不可能です。
そのため、こまめに汗を拭くなどして、適切な対応を取るようにしましょう。
風通しがいい場所で保管する
夏場に限り、風通しがいい場所で保管するというのも重要です。アンティーク時計を長く大切に使い続けるためには保管場所が重要になりますので、以下のNG保管場所を覚えておきましょう。
- 高い場所
- 高温多湿
- 直射日光
高温多湿な場所は湿気、高い場所は落下、直射日光は日焼け防止です。
夏場に限り風通しがいい場所で保管するメリットは、風が時計内部へ侵入した汗や湿気などを乾かしてくれる効果があるからです。
時計愛好家のなかにはドライヤーで急速に汗を乾燥させる方もいますが、急速な乾燥は時計のひび割れなどの原因になる恐れがありますので避けるようにしてください。
普段は別の場所へ保管していても問題ありませんが、夏場につけた後の数日間だけは風通しがいい場所へ保管するようにルーティン化しておきましょう。
まとめ
アンティーク時計を天敵である水から守る方法について詳しく解説してきましたが、参考になりましたか?アンティーク時計は防水加工を施すことはできませんが、大切な時計を水から守り末永く使い続けることは可能です。
汗、湿気、生活水の侵入はサビが発生する原因になり、完全にサビてしまった後は部品を交換するしか道がなくなります。そうなってからでは手遅れなので、定期的なオーバーホールや上記で紹介した水から守る方法を駆使しながら、大切なアンティーク時計を長く良い状態で維持しましょう。
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