アンティーク時計の汗対策は大丈夫?夏でも腕時計を楽しもう!
アンティーク時計
毎年のように酷暑が続く日本の夏。
単純な気温だけを見れば日本よりも中東や東南アジアの方が暑いものの、とくに東京はヒートアイランド現象により気温以上に暑く感じてしまいます。高温多湿なので汗が止まらず、夏は暑さ対策ができていなければ外出しないという方も少なくないでしょう。
腕時計をつけている方にとっても、夏の暑さは厄介なもの。常に手首を覆い続けるという特性上、ベルトの下が蒸れたり汗が原因で臭いが気になってしまったり、腕時計をつけることでさまざまな弊害が生まれます。
アンティーク時計のように作られてから長い年月が経過している時計の場合、汗がサビの原因になってしまうという点も気になります。しかし、適切な汗の対策を取ることで、酷暑が厳しい夏でも安心してアンティーク時計を楽しめます。
夏でもアンティーク時計をつけたい、汗っかきだけど外で腕時計をしなければいけないから対処方法を知りたい、腕時計をつけている時に汗対策をしなければいけない必要性を知りたいという方は、この記事を最後までご覧ください。
アンティーク時計は汗がサビの原因になる
そもそも、なぜ腕時計をつける時に汗対策をしなければいけないのかわかりますか?
はじめに覚えておいてほしいのが、アンティーク時計は防水性が低下しているという事実です。通常、腕時計には内部へ水が浸入しないようにパッキンなどが施されます。しかし、経年によりシール部分が劣化することで防水性は少しずつ下がっていきます。
アンティーク時計は製造から長い年月が経過しているため、この防水性に関しては「ない」と考えていいでしょう。汗だけではなく、生活防水すらない場合がほとんどなので、通常の時計以上にアンティーク時計は水に気を付けなければいけません。
そして、ここからが本題です。アンティークは、汗が原因でサビを発生してしまいます。
サビは金属が水や酸素に触れることで化学反応を起こして腐食したもので、劣化に繋がります。見栄えが悪くなるだけではなく、サビが広がっていくと内部の部品へ浸食して長く使い続けることができなくなってしまう可能性もあります。
文字盤であればサビは早期発見できますが、内部へと侵入していく汗は知らない間に部品を少しずつ浸食していくのが厄介です。とくに気を付けなければいけないのが、下記で記した部品などです。
- ベルトの隙間
- リューズ
- 裏蓋の隙間
たとえば、まったくメンテナンスをせずに汗が時計の内部へ侵入し続けていれば、内部で部品がサビて動かなくなってしまい、部品そのものを交換しなければいけない事態に陥ってしまうことも十分に考えられます。
前述したようにアンティーク時計は防水性が低下しているため、汗の蓄積によるサビには注意が必要です。下記で汗対策については詳しく紹介していきますが、定期的なメンテナンスを常に心がけるようにするのが何より大切です。
暑い夏でも腕時計を楽しめる汗対策
とくに防水性が失われているアンティーク時計にとって、汗は天敵です。
しかし、暑い夏で汗をかく時はアンティーク時計をつけてはいけないというわけではありません。夏でも冬でも同じように楽しめるのが時計です。
ここからは、暑い夏でも腕時計を楽しむための汗対策を紹介していきます。
夏に適したベルトに変える
暑い夏でも腕時計を楽しむためには、夏に適したベルトの選定が重要です。
アンティーク時計のベルトは、差し込み口からバネ棒を差し込むことで簡単に外すことができるだけではなく、最近では簡単に取り外しができるイージークリック式のベルトも多く用意されているため簡単に着脱できます。
腕時計が蒸れて暑くなる最大の要因はベルトといっても過言ではありませんので、夏に適したベルトを着用して快適に過ごせる環境を整えましょう。
夏につけるベルトでとくにおすすめの素材は以下の2種類です。
- 金属製
- ラバー
多くの時計で使われている金属製のベルトは水分に強いという特長があるため、夏に適している素材です。汗により水分が付着しても錆びにくく、汚れが付着してもすぐに落とすことができるため目立ちません。しかし、手入れを怠ると雑菌が増殖して悪臭の原因になってしまうこともあるので、乾いた布で綺麗に拭き取るなどのケアは必要です。
ラバーも金属製と同様に水分に強いという特長があります。ベルト素材の中で最も安価で発売されているため、駄目になったらすぐに取り換えられるという点も便利です。夏場は交換用に何点かストックしておくのも良いでしょう。
こまめな汗拭きと制汗剤
これは根本的な対策になりますが、やはりこまめな汗拭きがとても重要です。
金属製とラバー製がおすすめのベルト素材と紹介しましたが、それでも暑い夏で長時間腕時計をつけていれば蒸れて汗をかきます。こまめに時計をつけている部分の汗を拭う、または制汗剤を手首にかけて汗を押さえられる状態にしてから腕時計をつけるなど、根本的な夏の暑さ対策をしっかり行うようにしましょう。
おすすめは、パウダー系の制汗剤です。腕時計に貼り付くこともなく蒸れる心配もありませんので、安心して利用できます。
保護カバー・シート
保護カバーやシートの活用も、大切な腕時計を守るための重要な対策法です。
腕時計用の保護シートは、Amazonや楽天などの通販サイトで気軽に購入できます。夏専用のシートの性能は、腕時計の裏に合わせてシートを貼るだけで汗による不快なべたつきや汚れを防ぐ効果があり、それだけではなく消臭効果もあります。クッション性能も兼ね備えているため、汗による滑りも抑制できます。
他にも、通気性と伸縮性に優れている腕時計カバーもAmazonなどで気軽に購入できるため、自分のニーズに合った商品を選んでみるのも良いでしょう。
よくAmazonで買い物をするという方におすすめなのが、「サラっと保護シート」という商品です。こちらはベルトの裏に使い切りタイプのシートを貼るだけで、不快なべたつきや汚れを解消してくれる商品です。
ベルトに優しい再剥離テープが採用されているため、大切な腕時計にダメージを与えてしまうかもしれないというリスクもありません。汗によるアンティーク時計への影響が気になる方は、時計をつける前にこちらの商品を貼ってみるのもおすすめです。
アンティーク時計の汗対策はメンテナンスが重要
ここからは、アンティーク時計の汗対策におけるメンテナンスの重要性について紹介していきます。日々のケアやオーバーホールを心掛けることで、アンティーク時計は末永く、いつまでも使い続けることができるでしょう。
毎日のケア
使用頻度が高いアンティーク時計であれば、欠かさず毎日ケアするようにしてください。しっかりとケアを怠らず毎日きちんと汗を拭きとっていれば、汗が原因でサビが発生することはありません。
- 乾いた歯ブラシを用意する
- ケースとベゼルの間、裏蓋の間、隙間など汚れが溜まりそうな溝をブラッシング
- ブラッシングした後は乾いた布でしっかりと水分を拭き取る
汚れが目立つ場合は水やオイルを軽くかけた歯ブラシでブラッシングすると効果的ですが、基本的には乾いた歯ブラシでこするだけで大丈夫です。
腕時計を毎日歯ブラシでブラッシングするのが面倒だという方は、時計を外した後に乾いた布でふくだけでも効果があります。毎日のケアが重要なので、忘れずに実践するよう心がけましょう。
オーバーホール
毎日のケアだけでは目に見える部分だけしかメンテナンスできませんが、オーバーホールに出せば部品をすべて分解して洗浄してくれるため内部まで綺麗にできます。
通常の時計は3~5年がオーバーホールに出す目安とされていますが、アンティーク時計は1~3年くらいを目安に出すことをおすすめします。普通の時計よりも防水性が悪く水分に弱いため、内部でサビが発生していないかチェックしてもらう意味も込めて定期的に点検してもらうようにしましょう。
毎日のケアでは届かない奥の汚れまで綺麗にしてくれるので、定期的なオーバーホールは欠かさずに行ってください。
まとめ
アンティーク時計の汗対策やメンテナンスの重要性について紹介してきましたが、参考になりましたか?
防水性能が悪いアンティーク時計にとって、汗は天敵です。水分が時計内部へ侵入して蓄積していけばサビの原因になるため、故障してしまうかもしれません。定期的なメンテナンスと毎日のケア、夏でも快適に腕時計をつけられる対処法を活用しながら、大切なアンティーク時計を夏場でも楽しみながら使いましょう。
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