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アンティーク時計の修理が難しい理由と信頼できる修理店の選び方

アンティーク時計 難しい

お気に入りのアンティーク時計の様子がおかしい…

機械式のアンティーク時計は、細かい部品が多く内部構造が精密です。そのため、少しの衝撃や経年によるパーツの劣化などで、時計の調子が狂ったり針が動かなくなるなどの不具合が起きます。アンティーク時計のように長く使い続けている時計の場合、定期的なオーバーホールによりメンテナンスを行わなければ、使い続けることはできません。

さらに、製造から長い年月が経過しているアンティーク時計は部品が欠品していることも多いため、現行モデルの時計よりも修理が難しいとされています。

この記事ではアンティーク時計の修理が難しいとされる理由と信頼できる時計修理店の選び方を紹介していきますので、アンティーク時計の調子が悪いから修理したい、信頼できる修理店の探し方を知りたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。

アンティーク時計の修理が難しい理由

アンティーク時計 難しい

アンティーク時計に限らず、腕時計を長く使うためには定期的なオーバーホールが不可欠です。

オーバーホールとは分解洗浄のことで、読んで字のごとく腕時計を部品単位まで細かく分解して清掃する作業です。腕時計は素人でも分解することができるため簡単な作業だと感じる方が多いかもしれませんが、まったくそんなことはありません。

はじめに、アンティーク時計の修理が難しいといわれる理由を解説していきます。

ひとつひとつの部品が小さい

アンティーク時計は現行モデルの腕時計よりもサイズ感が小さいです。そのため、内部で使用されている部品に関しても細かく小さな部品が幾つも積み重なっている状態です。

オーバーホールはすべての部品を分解して洗浄する作業なので、細かい部品の取り扱いはこの道が長いプロでも細心の注意が必要です。アンティーク時計に使われている部品はすでに作られていないものであったり特殊なものが多いので、仮に重要なパーツをひとつでも失くしてしまえばその時計は機能を失います

サイズ感が小さく現行モデルでは使用されていないような特殊な部品がある場合もあるため、アンティーク時計の修理やメンテナンスは現行モデルよりも難しいのです。

部品が摩耗している

アンティーク時計が動かなくなってしまった…オーバーホールしたのに動かない…この場合で考えられるのは、使われている部品の摩耗です。

腕時計に使われている部品は当然ですがすべて消耗品なので、経年により劣化します。アンティーク時計は一般的に50年以上も前に作られた機械式の腕時計を指しますので、現行モデルの時計に比べて部品が劣化していることは火を見るより明らかです。

さらにアンティーク時計の場合、摩耗している部品がひとつとは限りません。この場合、部品をひとつ交換するだけでは修理できないため、摩耗している部品、寄りかかっている他の部品なども合わせて修理しなければいけないため、作業が難しいのです。

定期的なオーバーホールで経年による劣化はある程度は抑えることができますが、それでもいつかは使えなくなります。部品の摩耗にいち早く気付くという点においても、定期的なメンテナンスやオーバーホールが欠かせないのです。

部品がないことが多い

アンティーク時計の修理が難しいとされる最大の理由は、直す部品の数が少ない点です。

製造から50年以上の月日が経過しているため、アンティーク時計に使われている特殊な部品などは存在しないことが多いです。仮に存在していたとしても、その部品を持っている修理業者を見つけることが大変なので意味がありません。

歴史が古い時計修理業者の場合は横の繋がりで部品を探してくれることもありますが、仕入れることができなければ修理自体を断られることもあります。

また、詳しくは後述しますがすべての時計修理業者が店舗にない部品を仕入れることができるとは限りませんので、その場合は根気強く部品を持っている業者を探すしか方法がありません。

繰り返しになりますが、完全に交換が必要になるほど部品を摩耗させてしまうのを防ぐためには定期的なオーバーホールが不可欠です。そうすれば、オイルの注油などである程度は部品を長持ちさせることができます。

信頼できる時計修理店の選び方

アンティーク時計 難しい

自分のアンティーク時計を修理やオーバーホールに出す時は、腕がいい専門の技師が在籍している修理店へお願いしたいもの。ここからは、信頼できる時計修理店を選ぶポイントを紹介していきます。

技能士の技術力をチェック

腕時計の修理やオーバーホールは繊細な技術が求められます。とくに古いアンティーク時計の場合は少しの衝撃などですぐに壊れてしまいますし、部品も小さく複雑な内部構造なので技能士の高い技術力が必要です。

いくら費用が安くても技能士の技術力が低ければ時計が修理できなかったり、変な挙動をするようになったなどの不具合の原因になることもないとは言い切れません。

技能士の技術力をチェックするポイントは、国家資格である1級時計修理技能士の資格を所有しているかどうかを見ることです

1級時計修理技能士は時計に関する学科や実技試験に合格した人のみが受け取れる国家資格で、時計店での実務経験7年以上、3級合格から4年以上、2級合格から2年以上などの経験を有している人しか受けることができません。また、合格率は50~60%ほどなので大変厳しい資格です。

時計修理店に1級時計修理技能士の資格を持っている技能士が在籍していれば、必ずホームページなどに記載しているはずです。高い技術力を持っている証明なので、信頼できる方に依頼したい場合は事前に確認しておきましょう。

修理保証があるかどうか

アンティーク時計の修理やオーバーホールは繊細で精密です。そのため、どれだけ腕のいい技能士が作業を行ったとしても、100%不具合が発生しないとは断言できません。

優良の時計修理店の場合、修理保証が用意されていることがあります。これは、修理してから1年以内に不具合が発生した場合は無償で保証するというもので、こういった保証の有無は安心して任せることができるかどうかという大きな判断基準になります。

当然ですが、修理保証がない修理店で不具合が発生しても保証はありませんので泣き寝入りするしかありません。修理やオーバーホールはプロの方しかできない専門性の高いものなので、万が一の事態も想定して保証があるお店を選ぶことをおすすめします。

正規店の安心感

腕時計の修理業者は民間企業が多く運営していますが、それでも正規メーカーの安心感は魅力的です。そのブランドの時計を専門に扱っているために技術力が高く、民間の修理店では持っていないような特殊な部品も保有していることが多いです。

しかし、以下のデメリットは忘れてはいけません。

  • アンティーク時計のように古い時計は修理やオーバーホールができない場合がある
  • 費用が高額になるケースが多い
  • 修理やオーバーホールに出してから戻ってくるまでの期間が長い

民間の時計修理専門店が多くある理由は、正規店よりも費用が安く工数が短いなどのメリットがあるからです。また、アンティーク時計は前述したように部品がないなどで修理ができないと断られるケースがあるのですが、正規メーカーでもそれは例外ではありません。

しかし、正規メーカーに勤めている方の技術力が確かなことは間違いない事実です。メリットとデメリットを考慮しながら、最適な場所へ修理を依頼しましょう。

まとめ

アンティーク時計の修理が難しいといわれる理由と信頼できる修理業者の選び方を3つのポイントにわけて紹介してきましたが、参考になりましたか?

現行モデルの時計に比べて修理が難しいアンティーク時計ですが、定期的なオーバーホールを欠かさなければ長く使い続けることが可能です。また、信頼できる修理業者の方を見つけることで、さまざまな悩み相談ができるだけではなく、困った時に駆けつけることで常に腕時計を最適な状態で維持することができるようになるでしょう。

現行モデルよりも手間がかかるアンティーク時計ですが、それが愛着を沸かせてくれる大きな要因でもあります。運命の1本を見つけたい、末永く使える腕時計を購入したいという方は、日本最大級のラインナップを誇る黒船時計店をご覧ください。

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