古き良き時代の魅力が詰まっているアンティーク時計は、身につけるも良し、飾るも良しの大人のアクセサリーです。

アンティークを好むのは男性というイメージをもっている人は多いですが、実はおしゃれを気にする女性から今注目を集めています。

海外製のアンティーク時計はエレガントで気品漂うデザイン性の高さが評価されており、お気に入りのブランドの腕時計を身につければいつもと違うハイな気分になること間違いなし。

今回は、フランスの高級ジュエリーブランドとして世界的に知られている「カルティエ」にフォーカスして、女性の皆さんにおすすめしたいレディースウォッチ3選をご紹介します。

カルティエのレディースウォッチの歴史

カルティエ（Cartier）は、「世界5大ジュエラー」のひとつとされる有名ブランドで、ジュエリー史に残る数々の名作を排出してきました。

英国王エドワード7世が、「宝石商の王であり、王の宝石商である」と称したほど大きな功績を残したカルティエは、高級ジュエリーだけに留まらず、現在はシガレットケースやライターなど幅広いアイテムを展開。

カルティエの腕時計には古い歴史があり、洗練されたデザインと気品のある高級感が漂うアンティーク時計が今高い人気を集めているのです。

まずは、カルティエがどんなブランドか知っていただける歴史について触れていきます。

1847年にパリで創業し、数年で確固たる地位へ

1847年、宝石細工師のルイ・フランソワ・カルティエが師から工房を受け継いだことをきっかけにパリでカルティエが創業されました。

1853年にジュエリーブティックを開いてから、僅か6年足らずでナポレオン三世の皇后ウジェニーが顧客となるほど信頼性の高いブランドに成長。

1939年には、王室御用達の特許状を15ヶ国から受け取るほど世界的に有名なブランドとなり、この時に受け取った9つの紋章は今でもカルティエのパリ本店に飾られています。

世界初の腕時計はカルティエによって誕生した

カルティエは、世界で初めて腕時計を開発したブランドとして知られています。

懐中時計が主流だった1904年頃、ルイ・カルティエはパイロットの友人から「操縦桿から手を離さずに時間を確認できる時計がほしい」という依頼を受け、世界初の腕時計「サントス・デュモン」をつくりました。

腕時計の生みの親であるカルティエはその後、独自のスタイルを確立させて世界中の王室を虜にしていったのです。

カルティエのレディースアンティーク時計が選ばれる理由

腕時計をこの世に誕生させたカルティエは偉大なブランドであり、カルティエの高級ジュエリーは多くの女性の憧れでもあります。

世界中の王室を唸らせてきたカルティエが手掛ける作品は、まさに芸術品。

カルティエが手掛けたアンティーク時計は、優雅で美しく、時計としても高い機能性も兼ね備えています。

多くのコレクションにローマ数字インデックスと指針の先端がペンのようなペンシルハンドが用いられ、独特なデザインはひと目でカルティエの腕時計だとわかるほどです。

文字盤だけではなくケースフォルムやリュウズのデザイン、フレンチメゾンらしいモデルのネーミングセンスに至るまで、カルティエだからこその芸術性の高さがうかがえます。

また、製造当時においては熟練された職人が高級機械時計を手掛けていたため、精度や信頼性が高い点もカルティエのアンティーク時計が選ばれる理由として挙げられるでしょう。

カルティエのレディースアンティーク時計おすすめ3選

王族貴族に愛されたカルティエの腕時計は、1960年代まではほとんどが完全オーダーメイトでつくられていました。

古い年代ほど希少価値が高くなりますが、職人が一つずつ愛情を込めてつくったアンティーク時計は世界に一本だけの宝物となるのです。

ここからは、カルティエを代表するおすすめのレディースアンティーク時計をご紹介していきます。

アンティーク時計選びに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

サントス オクタゴン

世界初の腕時計として誕生した「サントス」は、洗練されたシンプルなデザイン、高い実用性を兼ね備えたカルティエのオーソドックスなモデルです。

「サントスオクタゴン」は、1980年代から僅か10年しか製造されなかった希少性の高いモデルで、当時は小さめのサイズから男女兼用デザインとして販売されていました。

オクタゴンは八角形を意味する言葉で、八角形に加工されたベゼルがとても個性的で目を引きます。

サントスシリーズは角型のベゼル、そしてブレスレットにビスが埋め込まれていますが、これは飛行機のパーツを繋ぎ止めるネジがモチーフになっているのです。

ムーブメントに関しては自動巻きとクオーツ式の両方が製造されていますので、お好みの方をチョイスできます。

カルティエの創造性あふれるアイディアが具現化された「オクタゴン」は、サントスシリーズの中でも特にユニークなモデルです。

人とは違うアンティーク時計を身に着けて、自分だけのおしゃれを楽しみたい方におすすめしたい一本です。

マストタンク

創業者のルイ・カルティエは、1917年に第一次世界大戦の連合軍の戦車をモチーフとした腕時計のデザインを発案。

戦車を意味する「タンク」と名付けられたモデルは、2本のラインとラグが一体化したケースが戦車のキャタピラーを彷彿とさせ、とてもユニークで幾何学的なデザインです。

初代タンクのコンセプトを忠実に守りながら、時の流れとともに数々の派生モデルが誕生していきました。

「レ・マスト ドゥ カルティエ タンク（マストタンク）」は、1976年に発売されたモデルです。

初代の面影をしっかりと残した四角形のキャタピラー型の文字盤と、そして放射線状のデザインが施されたローマ字インデックスがさり気ないおしゃれを演出。

カルティエに憧れるものの、高価すぎて手を出せない女性はたくさんいましたが、マストタンクは金を貼り付けるヴェルメイユ技法によってコストを下げることに成功。

アンティーク時計の購入をはじめて考えている方にもおすすめされる、カルティエ史上に残る傑作のひとつです。

パンテール

カルティエは、1914年から豹をモチーフとしたデザインを取り入れ始め、今ではブランドを象徴する永遠のアイコンとなりました。

「パンテール」はフランス語で「豹（パンサー）」を意味し、リングやブレスレット、腕時計のシリーズとして幅広く展開されています。

アンティーク時計でも高い人気を誇る「パンテール」が発売されたのはバブル真っ只中の1983年です。当時、日本ではおしゃれに目がない女性の憧れの腕時計となっていました。

パンテールは、正方形のファイスと8方向に埋め込まれたビスが象徴的なモデルで、ケースの側面は豹の体のラインを表現した曲線が描かれ、デザイン性の高さを感じられます。

ブレスレットは、コマをフラットリンクさせることで豹の足跡を表現。サントスと比べてよりシャープで高級感のあるビジュアルとなっています。

現行品のパンテールは安くて数十万円、高くても百万円以上で販売されていますが、アンティーク時計なら格安で入手可能です。

腕元で輝くパンテールのアンティーク時計は、今までとは違う一段階上のおしゃれを演出してくれるでしょう。

まとめ

フランスが世界に誇るカルティエのレディースウォッチの歴史や、女性の皆さんにおすすめしたいカルティエのアンティーク時計おすすめ3選をご紹介しました。

皆さんも驚いたと思いますが、世界初となる腕時計をつくったのは意外にも女性の憧れのブランドであるカルティエだったのです。

カルティエは最初につくった腕時計「サントス」をはじめ、戦車のキャタピラーをモチーフにした「タンク」、豹をモチーフにした「パンテール」など、個性豊かな名機を数多く誕生させてきました。

レディースウォッチのラインナップも豊富で、アンティークであれば当時のハイエンドクラスでも格安で入手できる可能性があります。

アンティーク時計はブランドによってデザインへのこだわり、機能へのこだわりが異なり、特定のブランドに興味を強くもたれる方もいます。

この記事を通してアンティーク時計に興味をもった方は、実際に手に取って見ることで、「歴史と伝統の詰まった作品を身に着けてみたい」「ファッションに取り入れてみたい」という気持ちがきっと芽生えるでしょう。

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