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アンティーク時計のチェーンの素材と3つの選び方を紹介

アンティーク時計 チェーン

16世紀のドイツで生まれたといわれている懐中時計。

懐中時計は、小型の時計にチェーンや紐を通していつでも時間が確認できるようにしたものです。現代ではあまり日常で使用している方は見かけなくなったものの、アンティーク好きな愛好家の間では今でも根強い人気があります。

懐中時計は、そのままポケットやカバンに入れて持ち歩くこともできますが、うっかり落として壊れてしまったというのは、よく聞く話です。

懐中時計の中でも、数十年前から数百年前の時代につくられたアンティークのものは、とくにデリケートなので、落としてしまうと一瞬で壊れてしまいます。そんなときチェーンをつけていると、地面に落ちてしまう前に止めてくれるので、大切なアンティーク時計が壊れなくて済むのです。

この記事では、アンティーク時計のチェーンの種類と選び方について詳しくご紹介します。アンティーク時計を持っている方でまだチェーンを持っていない方や、アンティーク時計の購入を検討している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

アンティーク時計のチェーンの素材

アンティーク時計 チェーン

アンティーク時計のチェーンの素材には、さまざまな種類があります。懐中時計が主流だった時代は、身につけるジュエリーや装飾品などは、オーダーメイドでつくられることが多くありました。

時計につけるチェーンも、それと同様に時計に合わせてつくられることも多かったため、時計とチェーンの素材は同じ種類のものが多いのです。

ここでは、アンティーク時計のチェーンの素材にはどんなものがあるのか、その代表的なものをご紹介します。

金無垢

アンティーク時計のチェーンに使われる金属の中でもっとも金額が高いのは、金無垢です。

金無垢は貴金属としても希少価値が高く、あまり多く市場に出回っているものではありません。しかも100%の純金は強度が非常に弱いため、時計のチェーンとしてよく使用されるのは、9Kや14Kなどの銀や銅などが混ぜられたものです。

金無垢のチェーンの特徴は、貴金属としての価値だけではありません。金無垢は傷がつきやすい反面、研磨などで補修がしやすく、サビや腐食が起こらないため、長い年月を経ても劣化しにくいという特徴があります。

アンティーク時計をお持ちの方の多くが、金無垢で出来たチェーンの購入を検討されます。しかし、金額が非常に高いことに加え、デザイン性に欠けるものが多いため、気に入ったものが見つからず購入を断念される方も多い素材です。

金張り

アンティーク時計のチェーンとしてもっともよく使用されていた金張りは、下地の金属に金をコーティングした素材です。

時計のケースの金張りと同様に、チェーンにもしっかりとした厚みがあり、金の持ちがよいという特徴があります。

懐中時計全盛期の時代でも、製造する際の加工などが比較的簡単に出来たため、デザインにこだわってつくられたものが多く、金額も購入しやすいものばかりです。

ただし、特殊なデザインのものは出っ張りや角が多く、アンティークになるとその部分に摩擦がみられるものも多くなってしまいます。どこにも擦れや摩擦のないアンティークのチェーンはなかなか見つかりませんので、その点も個性として捉えるべき部分です。

金メッキ

金メッキは、近代につくられた新しいチェーンによく使われる素材です。コーティングがかなり薄く、メッキ部分の厚みも薄いため、使用していくうちに金色の部分が剥げて銀色の下地が見えてしまうことがよくあります。

素材やデザイン、つくられた時代にこだわらず、手軽に手に入れられるチェーンをお求めの方にはおすすめです。

銀無垢

シルバーを92.5%使用している時計やチェーンは銀無垢と呼ばれており、独特の白い輝きが特徴の高級素材として知られています。

銀無垢も金無垢と同様に非常にやわらかい素材であるため、通常の場合は他の金属を1〜2割程度混ぜてつくられています。

シルバーは時間の経過とともに黒ずみが発生するため、定期的に磨かなければならないのが特徴です。また、傷やへこみなどが発生しやすく、その部分が黒ずんでしまうと綺麗に磨きづらくなってしまいますが、この黒ずみを味として楽しむのもひとつの方法です。

銀無垢のチェーンは、定番のデザインのものが多く、特殊なものはなかなか見つからない素材でもあります。ある程度太さがあるのも特徴なので、かっこいいイメージのものをお探しの方におすすめです。

その他の金属の素材

時計のチェーンとして使用されるそのほかの金属には、以下のようなものがあります。

  • 金色の素材:真鍮、ニッケル
  • 銀色の素材:クロームメッキ、ホワイトゴールドの金張り

金額も比較的安価で、デザイン性に富んだものが多いため、自分の好みでチェーンを選べるのも特徴です。

クロームメッキは白っぽい銀色、ホワイトゴールドは黄味がかっているなど、金属によって色味が違います。写真では違いがはっきり出ないものもあるため、自分の目でしっかりと確認してから購入を検討しましょう。

金属以外の素材

アンティーク時計のチェーンには、紐や髪の毛など金属以外の素材が使用されているものもあります。

よく使用されているのは、幅広の黒い薄い布に金のプレートがついているものです。年月が経っていることや、素材自体の問題から状態のよい紐はあまり見かけません。

布の部分が取り替え可能であることを考えれば、長く使用できると言えなくもないですが、素材的にどうしてもほつれやねじれが生じやすいため、使いやすさの面からいうとあまりおすすめはできない素材です。

一方、髪の毛のチェーンは作りが非常に凝ったものが多く希少価値の高いものであることから、海外では美術工芸品として収集家もいるほどの人気です。

つくられた時代も1800〜1900年代前半頃に限られているため、状態のよいものは非常に珍しく、その職人技は現在にはもう残っていません。

アンティーク時計のチェーンの3つの選び方

アンティーク時計 チェーン

アンティーク時計は、さまざまなチェーンを選ぶことで腕時計のベルトと同じように日替わりでデザインを楽しむことができますが、どのように選んだらいいかお悩みの方もいるのではないでしょうか。

ここでは、アンティーク時計のチェーンの選び方について詳しくご紹介します。

時計の素材と同じものを選ぶ

現在では、残念ながら懐中時計用のチェーンとしてつくられているものはほとんどありません。そのため、アンティーク時計に合わせるチェーンを選ぶ際は、基本的に時計と同じ素材で同じ時代につくられたものを選ぶことをおすすめします。

アンティークの金属チェーンは、懐中時計につけるととても引き立ち、独特の雰囲気を醸し出します。せっかくアンティークの時計を身につけるのですから、チェーンもアンティークのものを合わせたいものです。

金具のタイプで選ぶ

アンティーク時計のチェーンには、時計に引っ掛ける側と衣服に引っ掛ける側に金具があります。時計側はほとんどの場合リングやフックになっていますが、衣服側の金具には種類がありますので、自分の使い勝手のよいタイプを選ぶようにしましょう。

アンティーク時計のチェーンでよく使用されている金具は、「ピンタイプ」「Oタイプ」「クリップタイプ」の3種類です。

  • ピンタイプ:「バー」とも呼ばれるピンタイプは、棒のような留め金がついたチェーンです。一般的にジャケットやベストなどのボタンホールに棒を引っ掛けて使用します。ピンがブローチのような仕様になっているものもあるので、アクセントにもなります。
  • Oタイプ:リング部分をチェーンに通して長さの調節ができるOタイプは、金具の一部が開くようになっているタイプです。つけたい場所のボタンホールやベルト通しなどに引っ掛けて使用します。
  • クリップタイプ:ポケットやベルト部分に直接引っ掛けて使用するクリップタイプは、服やズボンの生地をはさんでから留め具の裏側のバーを上げ下げして固定する仕組みです。勲章のような作りになっているものも多く、アンティークの雰囲気を感じられます。

チェーンによってはチャームがついているものもあるため、日替わりでつけておしゃれを楽しむ方もいます。中には、ダブルチェーンという二股になっているチェーンもあり、上級なオシャレを楽しむ方も。

予算で選ぶ

上記でもご紹介した通り、アンティーク時計のチェーンは高額なものも多いため、自分が無理せず購入できるものを選ぶことも大切です。

とくに金無垢は非常に高価なので、普段使いする場合は金無垢以外で金色のチェーンを何本か購入し、気分や時計によって使い分けてもよいでしょう。

まとめ

アンティーク時計のチェーンの種類と選び方について詳しくご紹介しました。

懐中時計を持つことがステータスであった時代には、時計だけでなくチェーンにもこだわり、自分だけのオシャレを楽しむものでした。

せっかくのアンティーク時計ですので、長く使用するためにも、これぞというこだわりのあるチェーンを選びたいものです。ただし、金属製のチェーンを利用する際には、時計に当たったり擦れたりしてしまうと時計に傷がついてしまう可能性もあるため、注意して取り扱う必要があります。

東京の池袋にある「黒船時計店」は、世界最大級の品数を誇る、アンティーク時計に特化した時計専門店です。

約8坪の店内にはヴィンテージの腕時計はもちろん、懐中時計も数多く取り揃えており、お客様の運命の1本となる時計との出会いをお手伝いできるよう、おもてなしいたします。

アンティーク時計をお探しの方は、ぜひ「黒船時計店」へお気軽にご相談ください。

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