【アンティーク時計】1956年製の国内・海外モデルおすすめ7選
アンティーク時計
アンティーク時計は、他にはない一点ものを好む方の間で人気が高まっており、比較的安価で手に入るものがあることから、コレクションしている方も多いアイテムです。
1970年代以前に、時計職人が手作りで作成した風合いをもつアンティーク時計は、時を刻む音を感じることができる古き良き機械式時計です。
この記事では、1956年製のアンティーク時計をご紹介します。
人気モデルの多い1956年製のアンティーク時計を探しているという方は、ぜひ参考にしてみてください。
1950年代の時計について
アンティーク時計のデザインは、1960~1970年代が黄金期といわれていますが、1950年代は、機械式時計のムーヴメントの品質や精度を改良するために、各ブランドが努力を重ねた年代となります。
戦時中には実現できなかった多くの機械や道具の向上が図られ、高精度な部品を製造することができるようになったのです。
ロレックスでは、深海探検、飛行、登山、科学調査などプロフェッショナルな活動のための時計を開発し、1953年にジョン・ハント氏を隊長とする登山隊がオイスター・パーペチュアルを着用して、エベレスト登頂に成功するなどの偉業を成し遂げました。
その頃、日本でもセイコーが国内のラジオやテレビCMなどで積極的に自社を売り込み、製造面でも研究技術体制が強化されたことで、海外製品の模倣ではない自主的な技術確立を志向していきます。
1970年代のクォーツ危機によって消えてしまったブランドやモデルがあるなかで、1950年代に製造された時計がモデルチェンジを繰り返し、現行モデルも存在するような人気コレクションとなっている例もあり、コレクターから注目されている年代でもあります。
国内ブランドのおすすめ
1950年代というと、国内ではシチズンが国産初のカレンダー付腕時計を発売、セイコーが独自設計をはじめるなど、日本の時計業界にとっても歴史的なモデルが発売された年代でもあります。
まずは、1956年製の国内ブランドおすすめモデルをご紹介します。
セイコー「マーベル」
1956年にセイコーが発表した「マーベル」は、セイコー初の独自設計により製品化された時計で、国内コンクールでは文句なしの上位を独占、米国時計学会の腕時計コンクールでもスイス製を含める外国時計を抜いて第1位にランクされるなど、国産品のイメージを払拭した1本です。
セイコーが新たに開発した「ダイヤショック」と呼ばれる衝撃吸収システムを搭載しており、従来モデルをはるかに上回るスペックとして、セイコーの技術を広く知らしめるきっかけにもなりました。
「マーベル」は1956年から1959年までの間、継続して大量生産されていた時計です。
中の機械に使用されているルビーの石数は、17石、19石、21石の3種類が存在し、文字盤には「17 JEWELS」などと記されています。ほとんどは17石とされているため、19石と21石は希少なモデルといえるでしょう。
シチズン「パラショック」
1956年にシチズンから発売された「パラショック」は、国産で初の耐震装置を搭載したモデルです。
時計の心臓部分である「ひげぜんまい」の心棒が衝撃で折れないよう、特殊な機構が施されていることにより、どんな衝撃にも負けず「パラショック」は時を刻み続けます。
「パラショック」は、発売後に大阪、御堂筋のそごう前で地上30mの上空を飛ぶヘリコプターからの投下実験によって、公開実験が行われました。
地上30mから投下されても正確に時を刻む「パラショック」によって、シチズンの技術の高さは実証され、その後も全国各地で投下実験が行われたということです。
海外ブランドのおすすめ
1950年代に製造された海外ブランドの時計は、現行モデルが存在するものや、当時のモデルを復刻させたものが登場するなど、盛り上がりを見せていた時代です。
ここからは、1956年製の海外ブランドおすすめモデルをご紹介します。
ヴァシュロン・コンスタンタン「リファレンス6073」
ヴァシュロン・コンスタンタンは、創業260年という長い歴史をもつ世界でも3本の指に入る老舗時計ブランドです。
歴史の長さとともに、一度も途切れることなく現代まで高級時計の最高峰として君臨し、時計界をリードし続ける存在として知られています。
「リファレンス6073」は、クラシックな文字盤と独創的なケースが特徴の、エレガントなラウンドウォッチです。
ラグの一つが、ヴァシュロン・コンスタンタンのトレードマークであるマルタ十字の一部を表しているという歴史的な1本となっています。
2018年に「フィフティーシックス」として「リファレンス6073」に着想を得て誕生したシリーズが発表され、再度話題となっている名機でもあります。
ロレックス「オイスターパーペチュアル ミルガウス」
ロレックスから1956年に発売された「オイスターパーペチュアル ミルガウス」は、X線を扱う医師や、発電所で働く技師のために作られた、耐磁性に優れたモデルです。
フランス語の「mill(数字の1000)」と「gauss(磁束密度の単位)」で構成されたその名の通り、1000ガウスもの磁束密度に耐えられるとされています。
しかし、耐磁性は当時あまり理解されにくく、1980年代には姿を消してしまいました。
時が経ち、磁気製品が身近なものとなっている現代社会において、再度ミルガウスの耐磁性に注目が集まり、誕生50周年となるアニバーサリーモデルとして2007年に復活したという経緯をもちます。
一般的な機械式時計は磁場の影響を受けて精度不良を起こしやすくなりますが、ミルガウスは特殊なケース設計によって磁気の侵入を防ぐよう対策されているのが特徴です。
ロンジン「コンクエスト」
翼をもつ砂時計のロゴで知られるロンジンは、1832年にスイスで生まれた時計ブランドです。
1950年代には、代表作である「コンクエスト」のファーストモデルが発売されました。この「コンクエスト」は、現行モデルでもさまざまな機能やデザインを搭載して、幅広くラインナップされているコレクションです。
ロンジンの「コンクエスト」は、ラインのコンセプトを決めて製品開発をするというスタイルを確立したとされるシリーズでもあります。
「コンクエスト」独特のデザインが施されたリューズや、立体的にカットされたインデックスによって高級感を感じる1本となっています。
現行モデルがいくつもラインナップされている「コンクエスト」ですが、ファーストモデルは何度も復刻版が発売されるなど、非常に人気の高いアンティーク時計となっています。
オメガ「スピードマスター プロフェッショナル」
1957年にオメガが発表した「スピードマスター プロフェッショナル」は、多くのファンをもつオメガの代表的な時計です。
1969年に人類がはじめて月に降り立った際に、アポロ11号のクルーが着用していたことから「ムーンウォッチ」と呼ばれ、人気を維持し続けています。
さらに、オリンピックやモータースポーツの公式時計として採用されることも多く、高性能、高機能ながらも日常シーンでも使用できることが大きな魅力です。
2017年に60周年を迎え、初代の復刻モデルが限定で復活するなど、当時から現代にいたるまで人気が衰えないモデルです。
オメガ「シーマスター(メルボルンオリンピック限定)」
オメガが1948年に発売を開始した「シーマスター」は、街でも海でも郊外でも身に付けられるオールラウンドモデルとして開発されました。
そんな「シーマスター」が、メルボルンオリンピックの宣伝モデルとして製造されています。
1956年に行われた16回目のオリンピックであるメルボルンオリンピックでは、オメガが公式時計として選ばれ、シーマスターにローマナンバーで16を意味する「VXI」が表示されたモデルが大々的に宣伝されました。
裏蓋にオリンピックのエンブレムマークが刻印され、くさびインデックスやアルファハンド針によってアンティークらしい特別感を得られる1本です。
まとめ
1956年に製造された国内、海外のアンティーク時計をご紹介しました。
1950年代の時計界は、今もなお現行モデルが発売されるほど長年にわたり愛され続けているコレクションが数多く誕生した、注目すべき年代でもあります。
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