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アンティーク時計が止まる主な6つの原因と対処法

アンティーク時計 止まる

お気に入りのアンティーク時計が止まってしまった…

クォーツ時計や機械式時計など、さまざまな種類が存在する腕時計。そのなかでもゼンマイを動力に複雑な部品が絡み合って動いている機械式時計は、半永久的に使える一生モノの腕時計であるといわれています。

アンティーク時計は1950年代から60年代に作られた機械式時計というのが一般的な定義となっているため、作られてから60年から70年が経過しています。それでもなお、現在もしっかりと時を刻み動き続けているアンティーク時計は数多くあります。

しかしながら、時計で使われている部品は消耗品なので経年による劣化は防げません。定期的なオーバーホールやメンテナンスを心掛けていても、長く使っているアンティーク時計であれば何かしらの原因で動かなくなってしまうことがあります。

この記事では、アンティーク時計が動かなくなる主な原因を紹介していきます。いきなり時計の針が進まなくなってしまった、止まっている時計を蘇らせたい、時計が止まる原因を事前に知っておきたいという方は、この記事を最後までぜひご覧ください。

アンティーク時計が止まる原因と対処法

アンティーク時計 止まる

はじめに、製造されてから長い月日が経過した機械式時計が止まる主な原因だけをまとめて紹介していきます。

ゼンマイが巻かれていない

アンティーク時計を初めて購入した方であれば、単純にゼンマイが巻かれていないから時計が止まってしまったというケースも考えられます。

前述したようにアンティーク時計は機械式時計なので、自分自身の手でゼンマイを巻かなければ時計の針は動きません。リューズと呼ばれる3時の文字盤の隣に付いている突起物を回転させることでゼンマイは巻くことができます。

ちなみに、機械式時計には自動巻きと手巻きの2種類があります。

  • 自動巻き⇒自動的にゼンマイを巻きあげてくれる
  • 手巻き⇒リューズ操作によって手動でゼンマイを巻きあげる

簡単に説明すると、自動巻きは腕に時計をつけて生活しているだけで自動的にゼンマイが巻き上がるのに対して、手巻きはリューズを操作して自分でゼンマイを巻きあげなければいけないという違いがあります。

もしも持っているアンティーク時計が手巻きの機械式時計であれば、自分でリューズを操作してゼンマイを巻きあげなければ動くことはありません。まずは、ゼンマイが巻かれているかどうかを確認してみましょう。

油が切れている

アンティーク時計の内部では、歯車やテンプなどのさまざまな部品が絶えず動いています。

これらの部品の動きを滑らかにするために油が注油されているわけですが、この油は長く駆動していると劣化していき、油切れを起こしてしまいます。当然ですが油は消耗品なので、注油すれば一生大丈夫というわけではありません。

油が切れると内部の部品は滑らかに駆動しなくなります。だんだん動きが重たくなるだけではなく、最悪の場合は部品が痛んで動かくなってしまいます

油が切れている状態で長く使い続けてしまったというのがアンティーク時計が動かなくなる原因であることは多く、それを解消するためにはプロへ依頼して注油してもらう、または摩耗して故障してしまった部品を交換してもらうしかありません。

ちなみに、油が切れているとゼンマイを一杯に巻いても従来よりも少ない駆動時間で停止してしまうようになります。常日頃からそのアンティーク時計をつけている方であれば、駆動時間の短さで違和感を覚えるようになるでしょう。

ゴミの蓄積

アンティーク時計のような古い時計の場合、長年のゴミと汚れが蓄積されて時計を動かなくする原因になっていることがあります。

時計は細かい部品が絡み合い歯車を回して時間を刻んでいるため、内部に侵入したゴミが一つでも歯車の間に入り込んでしまったら動かなくなってしまいます。とくにオイルが塗られている箇所はゴミが付着しやすいため、絡みついたゴミを取り除かなければ動きません。

アンティーク時計にとって、ホコリは天敵です。空気中に飛散しているチリやホコリは時計を保管している時に侵入していくものなので、保管場所には細心の注意を図りましょう

長く使っていないタンスの奥底にしまっていたり、あまり掃除をしていない部屋に剥き出しで保管しているとゴミが蓄積しやすくなりますので注意してください。

アンティーク時計が止まっている原因がゴミの蓄積の場合は、プロへ依頼してすべて分解して洗浄してもらう必要がありますので、オーバーホールへ出すことをおすすめします。

金属パーツが磁気を帯びている

磁気帯びという言葉を知っていますか?

アンティーク時計の内部には多くの精密部品が内蔵されていますが、ゼンマイに使われている部品は磁気を帯びやすい素材です。そのため、磁気発生源の近くにアンティーク時計を置いてしまうと磁気帯びの状態になってしまい、正確な時間を刻むことができなくなります。

時間の遅れや進みに悪影響が出るだけではなく、磁気帯び状態のまま長く放置していると歯車同士が磁力で引っ張り合い部品の位置がズレるなどの不具合が起きるため、それが原因で時計が動かなくなる場合もあります

アンティーク時計の磁気帯びは時計修理業者へ持って行き、磁気抜きなどの修理を行ってもらうことで解消できます。しかし、磁気帯びにより大幅なパーツの劣化が見られる場合には交換が必要になるケースもあるため、普段からパソコン・スマートフォン・電気かみそりなどの磁気発生源へ極力アンティーク時計を近づけないようにしましょう。

パーツの消耗

時計の内部にある部品は消耗品です。そのため、経年による劣化で使えなくなり、歯車が欠けたりなどの不具合で時計が動かなくなってしまうということはよくあります。

歯車同士が接触することで時計は時間を刻むため、接触するたびに少しずつではありますが歯車は摩耗しています。

パーツの消耗により時計が動かなくなってしまったら、プロへ依頼して部品そのものを交換してもらうしかありません。一般的にはオーバーホールなどのメンテナンス時に歯車の消耗は気付いてもらえますので、その際に歯車交換などの対応をしてもらいましょう。

針が引っかかっている

時計を誤って落としてしまった、ぶつけてしまった、このような強い衝撃を外部から与えてしまった時、腕時計の針がズレて引っかかってしまうことがあります。

  • 針同士が重なり合っている
  • 針が文字盤に当たっている
  • 外れかけでぶつかっている

アンティーク時計の針は強く固定されているわけではありませんので、不意の事故で動いたりズレてしまうことは良くあります。自分でガラス盤をあけて針の調整をすることも可能ですが、プロへ依頼して直してもらう方が安全です。

針の引っかかりは目視で確認できる部分なので、時計が動かない不具合を発見した時はまず針の重なりを確認してみましょう

まとめ

アンティーク時計が動かない原因と対処法をまとめて紹介しましたが、参考になりましたか?

半永久的に使える機械式のアンティーク時計ですが、内部構造が精密であり使われている部品が消耗品である以上、経年による劣化は避けられません。しかし、定期的にオーバーホールに出して分解・洗浄・点検することで、消耗具合を早めに調べることができ、末永く使い続けることが可能になります。

上記で紹介したアンティーク時計が動かなくなる原因は、すべてオーバーホールに定期的に出していることで解消できる部分です。日々のケアだけではなく、数年に1回のオーバーホールも必ず行うようにして、大切なアンティーク時計を一生モノの時計にしましょう。

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