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【アンティーク時計】1989年製の国内・海外モデルおすすめ7選

アンティーク時計

アンティーク時計、ヴィンテージ時計というと一般的には古い年代の時計でとくに1970年以前に作られたものを指します。しかし近年では、作られてから30年以上経った時計をアンティーク時計と呼ぶことも増えてきたため、1980年代の時計もアンティーク時計に含まれることもあります。

アンティーク時計は、現行モデルにはない魅力がたくさんあり、人と被ることもほとんどありません。しかも、アンティーク時計の8割はプレミアがつかないので、意外とお手頃な価格で手に入れられるというメリットもあります。

この記事では、1989年製の国内、海外モデルおすすめ7選をご紹介します。

バースイヤーウォッチとしても人気の高い、1989年製のアンティーク時計に興味のある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

1989年製の時計について

アンティーク時計

1969年、日本の時計ブランドであるセイコーが世界初のクォーツ腕時計「アストロン」を発表したあと、クォーツショックにより時計業界は冬の時代に突入していました。

時計が大量生産され、安価な値段で売られているものに顧客のニーズが集中したためです。スイスの機械式時計ブランドもその影響を受け、かなりの苦戦を強いられました。

しかし、日本では昭和が終わり平成に突入した1989年。世界的に大量消費社会が見直されはじめたことや、遅れていた時計を製造する工程の機械化が進んだことで、復興の兆しが見えてきたのです。

時計の本場スイスでは、機械式時計の魅力を信じる人たちの活躍で、時計産業における雇用者数が徐々に増え、生産数も徐々に増加しはじめました。

そんな1989年は、まさに機械式時計復興の時期であり、現代でも名品と呼ばれる時計が登場した年でもあります。かつての勢いを取り戻そうと、各ブランドから魅力的なモデルが発表されているのも、1989年製時計の特徴なのです。

国内ブランドのおすすめ

アンティーク時計

日本ではまだクォーツ時計の需要が高かった1989年。国内の有名ブランドではどのような時計が発売されていたのでしょうか。

ここでは、1989年に発売された国内ブランドのおすすめの時計を2つご紹介します。

グランドセイコー 「8NGS」

8NGSは、1988年に開発されたクォーツ式キャリバー8N65を搭載したモデルの第二弾として販売されました。

シンプルなケースが際立ち、シックで大人の時計として人気があります。裏蓋には、密かに刻まれた「GS」という文字が静かな存在感を放っています。

クォーツ時計が急速に普及し、75年に生産を中止せざるを得なくなったグランドセイコーの名前をクォーツで復活させた「95GS」の防水性を高め、さらに実用性を追求したモデルです。

しかし、動力のトルクは依然として低く、針が細かったことやカレンダーの窓も小さいことなどもあり、現在の時計のようにパワフルな動きはできなかったようです。

オリエント 「スリースター」

オリエントは、1950年に設立された国産腕時計ブランドです。その前身である吉田時計店までさかのぼると、1901年に設立されています。

1974年にオリエントが海外輸出モデルとして販売を開始したCal.46941。スリースターは、その15年後、オリエントの代表作となるロングセラーCal.46943を搭載した時計です。

オリエントの海外輸出モデルは、カラフルな文字盤が多い中、スリースターはダイアル全体に扇型の綺麗な模様が施された非常にめずらしいデザインとなっています。

6時、9時、12時位置のバーインデックスにも装飾が施されており、ベルトも観音開きタイプのバックル搭載というめずらしいモデルです。

スリースターには、デザインと部品、製造、それらすべての点で輝ける星と呼ばれる機械式時計を作りたいという職人の願いが込められているそうです。

海外ブランドのおすすめ

ロレックス

1970年代を席巻したアバンギャルドなデザインのクォーツ時計との違いを打ち出すように、1989年に発売された時計は落ち着いたデザインでバランスの取れた名品ばかりです。

ここでは、1989年に販売された海外ブランドのおすすめの時計を5つご紹介します。

ロレックス 「サブマリーナデイト Ref.16613」

サブマリーナデイト Ref.16613は、1989年に登場したスポーツロレックスです。前モデルのデザインを踏襲しつつも、ムーブメントは安定性とメンテナンス性の向上が図られたCal.3135を搭載。

自動巻きムーヴメントCal.3135は、ロレックスの基幹キャリバーとして歴代モデルに搭載された、ロレックスの歴史に残る名作です。

ダイアルのカラーに通称「青サブ」と呼ばれるブルーと、「黒サブ」と呼ばれる2色のバリエーションがあります。とくに青サブはスポーツモデルとしてはめずらしいカラーであるため、現在でも圧倒的な人気を誇っています。

Ref.16613は製造年式によってダイアルのカラーの具合や、ブレスレット、ケースの使用が異なるため、年式の違うサブマリーナを収集する方も。生産初期の青サブには、パープルダイアルと呼ばれる紫がかったダイアルも存在します。

生産終了となりましたが、今でも根強い人気を誇っており、ロレックスを代表するモデルといっても過言ではありません。

オメガ 「アポロ11号 20周年記念 スピードマスター Ref.145.022」

アポロ11号 20周年記念 スピードマスター Ref.145.022は、1989年にアポロ11号の人類史上初の有人月面着陸20周年を記念して、スピードマスターのアポロ11号記念モデルとして発表された時計です。9時位置のケースサイドに「APOLLO XI 1969」の刻印が入っています。

ベースはCal.831を搭載したスピードマスター プロフェッショナル5thの「下がりRダイアル」で、ブレスレットは通称「カマボコブレス」と呼ばれる当時と同じ仕様となっています。

アメリカで2000本、ドイツで250本販売されたモデルのみにケースサイドの限定番号が入り、ケースバックの使用も異なる仕様となっており、それ以外に限定番号なしで作られたモデルは約4000本作られました。

チューダー 「サブマリーナ Ref.79090」

ロレックスのディフュージョンブランドとして知られるチューダーのサブマリーナ Ref.79090は、1989年から1993年に製造されていたモデルです。ベンツマークの短針に風防はプラスチック製フラット風防、フリップロック式3連巻きブレスなどが付いています。

チューダーの最大の強みは、ロレックスの高い技術力やデザイン性を吸収してきたことです。とくにサブマリーナはロレックスと見た目がそっくりであるため、世界的に人気です。

リューズと裏蓋には本家ロレックスのクラウンマークが刻印されており、ロレックスと共有パーツが使われていることがうかがえます。

1990年代以降のチューダーは、カジュアルなデザインやカラフルなデザインなどの独自路線をいくことになります。しかしこの時期のチューダーは、王家の薔薇をモチーフにしたチューダーローズをあしらった文字盤と、ロレックスパーツのバランスが素晴らしいため、アンティーク時計好きの方にとても人気のあるモデルです。

まとめ

1989年製の国内、海外モデルおすすめ7選をご紹介しました。

1989年は、それまで下火になっていた機械式時計がにわかに息を吹き返しはじめた、時計業界にとって大切な時期です。

ここから徐々に休眠していたブランパンやランゲ&ゾーネ、グラスヒュッテオリジナルなどの老舗時計ブランドが息を吹き返し、機械式時計を再び製造しはじめます。

パテックフィリップが当時もっとも複雑な懐中時計となるキャリバー89を発表したのも1989年です。この発表が機械式時計の素晴らしさを世界が認識するきっかけになったともいわれています。

機械式時計は、長い年月をかけて作られてきた優れた機構であり、多くの産業で定着させられなかった伝統工芸品の見直しが成功した数少ない例です。このことからも、人々を魅了する不思議な力があることがおわかりいただけるのではないでしょうか。

「黒船時計店」では、アンティーク時計を1,000本以上も取り揃え、時計好きのお客様が運命の1本に出会うお手伝いをいたします。

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